学びとお菓子のカーテンコール

ハムスターの如く、ぐるぐる永久機関するお話

ネットワークスペシャリストの参考書について考えてみた

(20201227 情報処理教科書まわりを補足しました)

 

今年度のネスペに合格したので、使った参考書でも書こうかな、と
思ったのですが…各参考書の位置づけみたいなの無いよね?
とか思ったので、自分で使った範囲で作ってみた。
(使わなかった参考書は省きました)

 

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nesupe

※補足:グラフは2019年度で作っています。情報処理教科書(オレンジ色の線)は2020で大幅に変わったようです。

 

ざっくりだけどこんな感じだと思う。
(横軸「技術の新旧」と「試験出題上の新旧」が概念的に混じってます。逆もしかり)


せっかくなのでグラフの解説。
(左上2個は書籍名ではないです。念のため。)

 

・試験の範囲(黒)
幅広いし、午後は初見技術あるし、定番モノも難易度が高かったりそうでなかったり。
ただ、最新技術の初見問題は「既存の知識+問題文」から、合格レベルの答案は作れる(はず)。
また、定番モノで難易度の高いものは、捨ててもOK。
ちなみに、時代とともに廃れる問題もある。ATMとか光ケーブルの仕組みとか。

・合格者に求められる水準(青)
合格ラインの「60点」を踏まえると、そこそこ広く、そこそこ深く、てな感じ。
技術の仕組みや問題点・解決法などの理解は一通り必要だが、上記より
最新技術の知識までは不要(義務教育レベルの日本語力は求められる)。
以前ほどあざとくはないが、過去問を踏み台としている節はあるので、講評で理解を求めるコメントがされているものは、できるだけ抑えておくべき。
昔は、たとえば午後1で新し目の技術が出題されるとき、

・初回…設問1~4までボーナス問題
・2回目...前回の設問1~4を設問1・2に圧縮、3・4は追加の知識+α。
・3回目...2回目の設問の1~4を設問1・2に圧縮。3・4は応用。

みたいな流れがあった。

・情報処理教科書(黄)
過去問ベースの読み物。+過去問解説。レベル高め。
午後2本文の技術解説をそのまま用いてたりするので、
しっかりと読んでいくだけで力はつく。
というか、この本を教科書にして勉強できる時点で合格に近いレベルだと思う。
私は知識が不安な部分、補強したい部分を辞書代わりに使用。VPNとか。

※補足:2020年版は、従来PDFで配られていた「基礎編」が、冊子前半に組み込まれたようです。頻出のDNSとかそこそこ踏み込んで解説してたし、合格目指す場合、どちらかといえば基礎編の方が大切なんじゃ…と内心思ってた。もう手元になく、試験範囲を網羅してるかはわからないけど、少なくとも基礎部分を辞書的に使うには、おすすめできるものになったと思う。

 

・徹底攻略教科書(緑)
良くも悪くも教科書。広く浅く、最低限プラスα、という雰囲気。
IPAのシラバス意識しているせいか、午後の知識問題で「そんなの知らねーよ!」が
このテキストには載ってたり。直前期にこの本に戻ってくることもしばしば。
ただ、「問題演習」の午後問は、一部の秀才以外はいったん飛ばして良い。
中高数学教科書の「章末問題」よろしく、テキスト読んだだけだと普通解けない。
「無難な一冊目」としておすすめできる。

・ネスペの基礎力(赤)
この本をマスターしておけば、とりあえず午後戦える(≠合格)という、
頻出分野を中心にした、最低限抑えるべき内容の演習書。
この本の解説でわからない・不安を覚えるようなら、他の本での補強推奨。
注意点は、試験範囲を網羅しているわけではないというのと、
過去問ベースだけど、難易度は「合格水準」の手前レベルまでという点。
個人的には超絶おすすめ。この本のおかげで合格できたといっても過言ではない。

・ネスペシリーズ
内容の説明は割愛。
上のグラフでいえば、縦軸も難易度「出題範囲」。ただし当該年度分に限る。
1年度1冊は財布にダメージあるけど、アイテックの過去問解説でおいて行かれる
レベルの場合は、直近数年分は躊躇わず揃えた方が良い。
(ある程度以前のものは、「ネスペの基礎力」で抜粋されてる)
余談だけど、ネスペシリーズで「出ない」と書いてあるものをスルーするのは危ない。
ネスペ23「IPv6は出るか?→初回は午後1で軽くだと思います」→H24午後2で堂々の出題、とか。
(この時期、既にネスペシリーズは注目されてたので、出題側が意識してるのだと思う)

・本試験問題集(グラフ未記載)
定番的な過去問集。問題解くときはこちら使用。
解説もバランスはいいと思う。2巡目はこっち読んだりしてた。

・某社の参考書(深緑)
これに触れるのはやめよう。

・マスタリングTCP/IP(情報セキュリティ編)(紫)
セキュリティ問題が増えたのと、2年前のXOR問題が出た際「ネタ元この本じゃ…と」と思ったのとで購入。
公開鍵証明~電子証明書、SSL、OCSP、SAMLあたり熟読した。
特に電子証明書はどの参考書を読んでも理解できなかったのが、この本でやっと理解できた。
今年出なかったけど。

・ネットワーク技術&設計入門(紫)
立ち読みして良さそうだったので購入。辞書代わりに使用。
基礎技術まわりちらほらと、SSL周りをとても重点的に読んだ気がする。

・日経ネットワーク(紫?)
5月号のネタからよく出るよね。というところで、5月号超読み込んだ。
今年は出なかったけど。
悔し紛れに午後2問2で「グレートファイアウォールがフィルタリングしたため」とか
超書きたかったけど、書かなくてよかった(書いたらたぶん落ちてた)。
上のグラフで言えば、最新技術部分と、ピンポイントで一部「合格レベル」がある感じ。
読める環境にあって、余裕あるなら読んどくといいと思う。

他にも読んだ本、読まなかった本いくつかあったけど割愛。

自分としては、徹底攻略教科書→ネスペの基礎力+ネスペシリーズ(過去問)、プラスαの本で知識少しずつ補強、てなスタンスで合格できましたが、状況はそれぞれなので、結局のところ、各自のレベル・スタンス・環境に合わせて教材を選んでいくしかないかなー、と思うのです。

レビュー鵜呑みにして、レベルが違う・スタンスの合わない本を選ぶと、マジでベテるよ?

(受験歴15年ほどのベテです。昔は午後問題に解説がない本とか、だれが使っても明らかに遠回りになる本とかもあったような気がする時代から受けておりました...。)

 

余談ですが、二つ前の記事、諸事情により削除しました。

・「午後1-3、問題文読み辛すぎる!」

・午後1・50点前後、午後2・60点前後と予想

出張から帰ったら、試験二日前の有給が、別の出張で上書きされてた

とかいろいろ書いていた気がしますが.....